
世界で初めてプラスチックを食べるイモムシが見つかる。
ゴミとして排出されるペットボトルやスーパーの袋の素材であるプラスチックは、分解が難しいためゴミの分別が人類に求められているわけですが、
「イモムシがプラスチックを食べて消化する」という新しい研究結果が報告されました。これは、今後の廃棄物の処理方法を変える可能性があると見られています。
ケンブリッジ大学の研究で、とあるイモムシの消化を確認するため、イモムシと反応する化学物質を分析したところ、最終的にプラスチックが エチレングリコールに変化する物質があることが確認されたとのこと。
つまり、これにより、「イモムシがプラスチックを消化する」ことが正式に確認されたとのこと。なぜイモムシはプラスチックを消化するのか?に関して、
ベルトッチーニは、イモムシが食べる蜜蝋に、プラスチックに含まれるものと同じ炭素-炭素結合が含まれているからだと考えているとのこと。
イモムシが蜜蝋を消化できるように進化したため、プラスチックも消化できるようになったらしい。
しかし、ミシガン州立大学のラマニ・ナラヤンは、イモムシのペーストがプラスチックをエチレングリコールに変換したとしても、その影響は小さいだろうとの見解を示し、
プラスチックゴミを処理するためにイモムシにプラスチックを与えても、結局はイモムシがプラスチックゴミを排出するので、「プラスチックを生物に分解させる方法は、プラスチックゴミを処理するための魔法の方法ではない」と指摘している。
また、廃棄物処理場の嫌気状態ではキャタピラーが生存できないため、「実験から実際に採算の取れるシステムを構築するまでには長い道のりがある」という意見も上がっている。