
メタバースに将来性はある?スマホ革命の次を担うメタバースとは何者か?
昨今、メタバースという言葉がミリオンダラー・バズワードに成りつつあります。
Facebookがメタバースに本腰を入れて開発しているため、今後、世界はよりメタバース化していくかもしれません。
Facebookは、今後SNSの会社ではなくメタバース企業になるとも言っており、余程メタバースに将来を賭けているようにも見えます。
事実、FacebookのCEOマークザッカーバーグ氏は、下記のようにメタバースを捉えているようです。
マーク・ザッカーバーグは、7月22日のThe Vergeの記事で、メタバースを「モバイルインターネットの後継者」と考えていると述べていた。
しかし、実際のところ、まだまだメタバースは世間一般には浸透せず、ギークなテック愛好家の中で流行っている程度のようにも思ます。
ただしFacebookがOculusを買収した時点では、Oculusはゲーム市場への参画を目論んでいたようですが、Facebook社はそれ以上の価値を見込んでいるようだったので、
いずれはゲーム愛好家や、テック愛好家だけではなく、一般的な人々の中にも、メタバースは進出できるのかもしれませんが、
この記事では、そんなメタバースの将来性を考察しつつ、まだメタバースのことをよく知らない人にも向けて、解説をしていきたいと思います。
メタバースとは何か?
「メタバース」という言葉は、接頭語の「メタ(meta)」と語幹の「バース(verse)」からなる造語です。
一般的には、ネットの中の仮想空間を指し示す言葉で、未来のインターネットの概念を表す言葉として使われています。
今、私たちはパソコンやスマホを用いてインターネットに接続していますよね?
メタバースが目指す世界というのは、視点だけのインターネット体験ではなく、
体全体がまるでインターネットの中に入ってしまうような没入感を得ることにあります。
Facebookは、メタバース実現のためにOculusを買収し、ヘッドセットを装着することで、まずは視界360度のインターネット体験に挑戦してるわけです。
メタバースはOculusのようなヘッドセットだけではない
ただし、メタバースという言葉の定義は結構あやふやで、広義ではメタバースを体験するために、
必ずしもOculusのようなヘッドセットの装着が必須になるということではないようです。
現段階では、普段から私たちが使っているスマホや、パソコンからでもメタバースの世界を体感できます。
例えば、FacebookのマークザッカーバーグCEOは、メタバースについて、下記のような発言をしているわけですが、
「メタバースとは何か。それは、デジタル空間で人々と一緒にいることができる仮想環境です。見ているだけではなく、その中にいるような感覚になれるインターネットのようなものです」
それならば、既に私たちがフォートナイトの中や、どうぶつの森の中で集まって体験してるゲームって、
文字通り、「デジタル空間で人々と一緒にいることができる仮想環境」なわけですよね。
https://twitter.com/ryosuke_hu/status/1439556407984988167
つまり、メタバースが実現させようとしてる世界っていうのは、
程度の差こそあれ、今のところ、すでに私たちは、その楽しさを十分に享受してるとも言えます。
でも、それだったら「メタバース」なんて言葉を使わなくても、既にそういう世界ってあるのでは・・・?と考えられますが、まあ、その読みは正しいわけです。
が、Facebookが目指すメタバースっていうのは、ディスプレイの中の仮想空間ではなく、体全体がネットの中に入り込んだような没入感を目指している。
それが従来までのメタバースと、これから先のメタバースの違いです。
本当のメタバースの実現はまだまだ先かも
正直なところ、本来Facebookが目指してたメタバースの世界というのは、こんな程度のものではない。
Oculusのようなヘッドセットを身につければ、文字通り視界360度、体全体がインターネットの中に入り込んでいる体験を目指してたはずです。
しかし、一番最初にも言ったように、VRという技術はまだまだ市民権を得てないといいますか、一部のテックファンにのみ愛用されてるに留まってしまっている。
その原因は、VRの技術的な限界値が、まだまだ低いからと言わざるを得ません。
例えば、VRの機械そのものが重たくて不快だとか、実現されているVRの中の世界で、アバターがちゃんと動かないとか、
動いたとしてもぎこちないとか・・・etc どうしても優れたUXでネットの中に入ってるとは言い難いものがある。
勿論、一番最初にOculusを購入して、VRを試してみたときは感動があったのですが、感動を通り越して慣れてくると、
くどいようですが、VRそのものが重いとか、コントローラーも使いにくいとか、両手が塞がってダルイとか、使い方の利便性もよくわからんとか、
そういう不快感の方が勝ってしまって、段々と物置部屋の隅の方に追いやられることになる。そういう方も結構多いはず。
VRのようなヘッドセットでメタバースを実現するには、そのような多くの技術的な課題を克服していく必要がある。
Oculusはどんどん進化してる
とは言え、最新のOculusでは、かなり技術的な進歩が見られているようです。
下記の記事では、最新のOculusをレビューした記事がありますが、今までの失敗談や、そこから学び進歩した技術が垣間見れます。
例えば、今までのOculusのVRだと、アバター同士で同じ場所に集まった時、目にはサングラスがしてあったり、口モノとは動かなかったり、指も手もうまく動かないという感じだったのですが、
最新のOculusの会議ゲームを使うと、ての動き、指の動き、口元の動きなどがより正確に再現できたり、
自分のパソコンの画面をVRの中に描画できたり、キーボードを目の間のゲームの中に出現させて、タイピングができたり、
VR空間の中にホワイトボードを出現させて、そこに色々と文字を書いて、それを皆で共有できたりするみたいです。
https://twitter.com/ryosuke_hu/status/1440191400532844549
そして、もしもこの勢いで、VR機自体の小型化、そしてソフトウェアの質の向上が実現されれば、
一般の人でもいつもデスクにおいて、頻繁に使われるようになるかもしれません。
せめて、僕の理想としては、水泳のゴーグルくらいの小ささになってくれないかなーって思っています。
一億人が集まるワールドができるかも
メタバースの難易度はハードウェアの不備だと思ってる。何時間もVRつけてられないし、寝転がってられないし、部屋に置いておくと邪魔になるから、屋根裏へ追いやられる。でも、この問題が10年くらいで解決されて、より人が集まる場所が増え、スマホやPCからの接続がシームレスになれば、世界は変わる
— りょすけ (@ryosuke_hu) September 22, 2021
以上のことから、私はメタバースには物凄く将来性を感じています。技術の発展はまだまだ先になるかもしれないし、
ゴーグルくらい小さくて軽いVRがいつ実現できるのかは分かりませんが、ネット上の仮想空間に何億人も人が集まってワラワラ遊ぶなんて楽しいに決まってるじゃないですか。
既に、パソコンゲームやハードのゲームで、そういう世界は実現されてるので、需要は間違いなくあります。
今のこと、VRはゲーム中心で遊ばれてる感じですけれども、まずはゲームから入って、段々とコミュニティも出来てくると思っています。
VRとメタバースの将来に関しては、下記の記事がめちゃくちゃ面白かったのでおすすめです。
ゲーム会社Gumiを創業された國光さんも、まずはゲームから作り、最終的にはコミュニティを目指すと言っておられます。
ハードの制約から来るユーザー数の問題は、すぐには解決できません。だからそこに向けて「こういうものを作りたい」というビジョンを作り、段階的に登っていくしかない。そのためにゲームを作るんです。