
iPS細胞、ほぼ失明の患者が視力回復。角膜シート移植
大阪大学は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った角膜細胞のシートを、「角膜上皮幹細胞疲弊症」という重い目の病気の患者に移植する臨床研究を終了したと発表した
大阪大学の西田幸司教授(眼科)らは、京都大学から提供されたiPS細胞を角膜細胞に変換し、円形のシートを作製、
角膜上皮幹細胞の消耗が激しく、失明に近い状態にある30代から70代の男女4名、それぞれ片目に移植し、それぞれ1年間追跡調査した。
その結果、白内障を併発して評価が難しい1人を除く3人で眼鏡などによる矯正視力が改善し、最も効果のあった患者では視力が0.7ほどまでになったとのこと。
移植に伴う拒絶反応やiPS細胞の腫瘍化も4例とも確認されなかった。