
見た目が9割。黒人は白人より「大きく危険」と先入観はびこるアメリカ
人は実際に同じ体格の黒人と白人を見たとき、黒人の方が大きく、脅威的であると認識する。
米国心理学会(APA)はこのほど、そんな研究結果を発表した。
この調査は、インターネットを通じて950人に、黒人男性と白人男性の体重、身長、体力、体格を評価してもらったものだ。
調査を主導したモントクレア州立大学のジョン・ポール・ウィルソン氏は、「評価は常に先入観に左右される」と指摘、
同氏によると、実際には黒人男性と白人男性の体格は同じであるにもかかわらず、回答者は黒人男性の方が白人男性よりも大きく、強いと判断していたという。
また、この調査では、黒人男性に対する武力行使はやむを得ないと見られていることがわかった。口論になった場合を想定すると、黒人男性の方が危害を加える能力が高いため、警察による鎮圧のための武力行使が正当化される可能性が高いとのこと。
黒人回答者も白人回答者も、黒人男性の体格と体力を過大評価していた。しかし、黒人回答者は、黒人男性をより危険視しておらず、口論になったときに警察が武力を行使することを当然視していた。
また、肌が黒かったり、唇が厚いなど、より「黒人らしい」顔立ちをしていると、彼らの先入観は強化された。