【資金調達】スタートアップがVCから資金を得る方法

はじめに

資金調達(ファイナンス)を実施するとき、やり方は色々な方法があります。

 

ただし、ファイナンスの方法は大きく二つに分けることが出来ます。

 

その二つとは、デットとエクイティです。

 

この二つの違いは、簡単に言えば、デットは返済義務があり、エクイティは返済義務が無いものとなります。

 

今回の記事では、所謂エクイティ・ファイナンスの典型的な手法である、

 

株式発行による資金調達の流れ、方法、コツを解説していきます。

 

そして、今回の記事では資金調達のラウンドで言うところの『シード期』を対象にしてまして、

 

この記事を読むことで、まだまだ事業として体裁を成してないような、海の物とも山の物ともつかないシード期のスタートアップが、

 

いかにVCやエンジェル投資家を説得して、資本を獲得していくのか、ヒントになると思いますので、

 

是非とも最後まで読んでいただければ幸いです。

計算が立つ事業か、否か?

まず考えなきゃいけないのは、これから自分がやろうとしてる事業が、

 

ある程度ビジネスとしての計算が立つ事業か、立たない事業か、という点を抑えることです。

 

また同時に、そういう計算が立つ時期にあるのか、立たない時期にあるのか、

 

ここら辺も把握して考えを進めていくことが大事です。

 

計算が立たない事業

例えば、もしもアナタがClubhouseとか、TikTokとか、そういうサービスを始ようと思ったとき、

 

それこそサービスやユーザーが全くない状態で資金調達をやろうと思ったら、

 

そもそも、そんな事業は事業計画を立てても、あまり意味がないとも言えますよね。

 

事業計画を作っても仕方がないというか、損益計画を作るのが難しそうなことが明白に分かります。

 

計算が立つ事業

逆に、例えばホテル事業みたいな不動産事業をやろうと思ったら、いかがでしょうか。

 

立地や、土地の値段、その町の人口や、マーケット需要がどのくらいあるか、もしくは競合はどれくらいいるか、

 

マーケットインで物事を考えていくことが最初から出来そうです。

 

つまり、損益計算を立てられですよね。

 

こういう事業をやる場合は、数字を突き詰めて算数をして、事業計画を立てていくことが求められます。

 

ベンチャーでも計算が立つ時期がある

ClubhouseやTikTokみたいなサービスは、プロダクトを作り始める前に詳細な損益計画を作っても、

 

正直言って、あまり意味がないという点は記載しました。でも、

 

そういうベンチャー企業でも、詳細な数字設計が出来る段階といのも存在します。

 

その段階とは、ある程度アプリがヒットして、プロダクトの品質が高く、ユーザが付いてきてる時です。

 

つまり、プロダクトの磨き込みが功を奏して、ユーザーが熱狂してる段階です。

 

こういう状況までプロダクトが洗練されユーザが付いてきてる場合は、

 

計算を元に資金調達が出来るようになります。

 

例えば、どのくらいの広告宣伝費を投下すれば、どのくらいのユーザが獲得できるのか?

 

また、獲得したユーザーのLTVはどのくらいか?などの計算が立つのです。

 

こういう段階まできたサービスは、ベンチャーでも計算立てて資金調達をすることが可能だったりします。

 

VCの好みも千差万別

世の中には、様々な会社があり、各々が目指してるゴールも本当に千差万別です。

 

それと同じように、VCやエンジェル投資家と言われる人々も千差万別で一概に言えません。

 

例えば、一般的にはVCというのは、ハイリスク・ハイリターンな事業に対して好んで投資すると言われてます。

 

何故ならば、投資対象の企業価値が、投資価格の数百倍に跳ね上がらないと利益として美味しくないからです。

 

でも、ただハイリスクなだけで投資が決まるわけではなく、各々のVCが得意としている領域なども関係してきます。

 

例えば、もしも貴方がSaaSのプロダクトを計画してたとします、

 

その場合、VC自体もSaaSに詳しく、ビジネスとして筋の良さが分かるVCじゃないと投資してくれないでしょう。

 

また、逆にハイリスク・ハイリターンじゃない事業でも成長性が見込まれれば投資してくれるVCもいくらでもあると思いますし、

 

このように、自分たちのプロダクトを理解してくれるVCを見つけ出す必要があります。

 

VCだったらなんでも良いというわけではないわけです。

 

VCから資金調達する流れ

それでは、ここから具体的にVCから資金を獲得する方法を書いていきます。

 

ミッション、プロブレムを決める

まず一番大事なのは、その事業をナゼやるのか、なぜこの事業なのか、というWHYを突き詰めることです。

 

こんな世界を作りたい、でも良いし、どのような社会課題を解決するのか、でも良いです。

 

とにかく、このナゼの部分を突き詰めて考えて、投資家を説得できるようにしましょう。

 

これは、文字通り会社運営をする為の大きなテーマとなる根幹です。

 

そしてこの部分こそ、起業する上で結局全ての拠り所になる場所です。

 

ミッションやプロブレムが適切に定義されていないと、どん詰まりが起こるので、

 

ここは最初から定義すべき、もう一度言います。このミッション、プロブレムの部分は、全ての拠り所です。

 

マーケット

次に、ミッション / プロブレムが決まったら、どんなマーケット(市場)で戦うのかを決めます。

 

これは、出来るだけ大きな大きなマーケットである必要があります。

 

小さい釣り堀で魚を釣っても、大きな魚は釣れないですよね、というシンプルな理由ですね。

 

マーケットがない所で、勝手に自爆する起業家はかなり多いので、シンプルに稼げんの?っていうのを、

 

説明できる必要があります。

 

ターゲット

ベンチャー起業というのは、常に最初から負けそうな組織であることが多いので、

 

しっかりと打ち手を外さずにプロダクトを決めていく必要があります。

 

大手企業みたいに、金に物を言わせてPRをしていく力は多くの場合ありません。

 

なので、出来る限り明確にターゲティングは極める努力をするべきです。

 

矛盾するのですが、大きなマーケットだけど、小さなターゲットを狙うみたいな感じです。

 

「まあ、大体なんでも良いかな」というユーザーじゃなくて、

 

「こういう商品じゃなきゃダメなんだ」というユーザーを見つけ出せば、その人は絶対に使ってくれると、

 

そういう考え方が大事です。

 

ストラテジー、プロダクト

ここまでの段階で、世の中にある大きな規模の社会課題や、

 

どんなビジネスをやりたいのか、などの話は出来てると思います。

 

ここまで来たら、次はストラテジー(戦略)とプロダクト(商品)の部分で、

 

その目標をどうやって達成するの?を投資家に説明する必要があります。

 

ちなみにこの部分は、マーケティング戦略や商品開発の部分ですので、実際には色々とコロコロ変えられます。

 

他社の差別化ポイントをどこにするのか、安さを売りにするのか?速さを売りにするのか?

 

などなど… etc 他者よりも優れてる部分が、マーケットにいる顧客にマッチするのか、

 

このマーケットの規模的に言えば、このくらいの利益が出るはずである、というのを説明するわけです。

 

例えば、簡単な事例としては、ウーバー(Uber)という会社がありますが、この会社は、

 

ニューヨークなどのタクシー利用者数などからマーケットを割り出し、タクシーよりも便利で安く、

 

誰もがウィンウィンになれる市場を作っていく的な説明の仕方をしたみたいですね。

 

ファイナンス

ここまで来たら、残りは最後の項目です。ファイナンスの部分、

 

ここでは、詰まるところ、お金はどのくらい調達するのか、何にいくら使うのか

 

これを説明できればOKです。

 

短的にいうならば、『一億円使いたいです、何故なら・・・』の説明をする場所ですね。

 

いくら使って、いくら伸ばすのかを合理的に説明する必要があります。

 

例えば、集客するためにリスティング広告にいくら使うとか、

 

広告で集客して、インサイドセールの人材を雇った場合、LTVはこのくらい伸ばせるとか、

 

新規獲得と、リピーターへのフォローに〇〇円使った場合、〇〇円のリターンが得られますと。

 

こういうことを、出来る限り詳細に説明ができれば大丈夫です。

 

ベンチャーとかで、こういう利益の計算がやりにくい場合には、LTVをベースにして、

 

どのくら自社プロダクトにユーザーが熱狂しているか、をKPIにするのも良いです。

 

ただし、可能であればやはり財務的にしっかりと儲かる節を説明したほうがいいでしょう。

 

この財務モデルの部分はかなり重要で、例えばデジタル広告とかで集客する場合は、

 

CPCとかは競合と似通ってくるので、同じくらいのCPCで、どのくらいの利益率を出せるのか、

 

合理的に説明することで、「ああ儲かりそうね」と思ってもらえます。

 

例えば、リラックスの例がすごく参考になるのですが、この会社は、旅行の宿泊サイトなのですが、

 

一件あたりの単価が高いので、同じCPCでもより多くのお金を投下しても、儲かりますよという説明ができたと話されてました。

 

エクイティファイナンスの進め方

シートの作成

エクイティのファイナンスで大事なのは、やはりピッチの資料でしょう。

 

ここら辺のピッチ資料の事例を参考にしながら、以下のようなビジュアルに訴求できる分かりやすい資料を作ります。

 

 

そして、これを用いて投資家にプレゼンするわけですね。

 

こういうピッチ資料を極めていくというのは、エクイティのファイナンス特有だと思います。

 

何故なら、例えば銀行融資などをする場合は、ローリスクな堅実なビジネスしかお金を借りることができないため、

 

損益計算書とか、貸借対照表とか、そういう数字を元にした資料が大事になってきます。

 

なので、むしろ、こういうピッチ資料の価値はデットの資金調達ではあまり意味がないというか、価値が低いです。

 

LP/デザインモックを用意する

ピッチ資料を作ったら、それを形にしたLP/デザインモックを作ります。

 

エクイティファイナンスをする際、どこまで準備が整っているか、既にサービスはあるのか、

 

など色々と個体差があると思うのですが、全くサービスもない状態であるならば、

 

LP/デザインモックを用意することで、どういうサービスなのか、需要がありそうか、判断できます。

 

ピッチで伝えるべき要素

大きなリターンが得られる期待感

基本的に、ベンチャー企業が資金調達をする際、

 

どれだけ損益計画が出ない事業であろうが、「儲かりません」と伝えることは皆無です。

 

全てのピッチ資料は、儲かる前提で話が進みますので、起業家自身も「これなら儲かる」と自信を持って伝える必要があります。

 

明らかな非合理を見つける

ベンチャー企業に出資するVCは、いかにその事業を用いて、社会課題を解決できるかに重きを置いてる節があります。

 

なので、VCに話を聞かせて、「ああ、確かにこれは解決すべき社会課題だね」という認識を持たれないといけません。

 

差別化ポイントを明確にする

大事な点としては、基本的に良いマーケットには、大抵は既に多かれ少なかれ競合がいる場合が多いです。

 

もし競合がいるのであれば、その競合とどういう点で違いがあるのかを説明できるようにしておきましょう。

 

例えば、提供する地域が違うとも言えるかもしれないし、競合より安いという訴求もシンプルにできるかもしれないし、

 

ターゲティングが違うことで集客で差別化できると言えるかもしれません。

 

チーム

どういうチームでやるのか、これを説明することは意外にもかなり大事です。

 

ぶっちゃけ、企画書を綺麗に作れる人なら何処にでもいます。

 

でも、良いチームは誰にでも作ることはできません。

 

究極、チームが強ければ、なんでも資金調達できるとも言えます。

 

既に過去に実績がある連続起業家とかがいれば、心強いでしょう。

 

もし、過去に実績が全くなければ、まずは小さな資金調達から初めてみるのも良いと思います。

 

KPIを明確に説明できるようにする

事業の成長の軸となるKPIを何処に置いて進めていくのかは超重要です。

 

例えば、損益計算が立てにくいビジネスの場合は、ユーザーの継続率を使って、

 

「今回調達した資金を使って、サービスの品質を向上させ、LTVを〇〇%維持させることで、有料版への課金率が〇〇%になると予想され、その場合は収益が〇〇となる見込みです、収益が上がった段階で、次のラウンドを計画してます」

 

みたいな感じで、次のラウンドに行くための道筋まで説明できると説得力が増します。

 

魅力的なストーリーを盛り込む

自社が設置したミッション、なぜこの事業をやるのか、何を目的とした組織なのか、

 

ここら辺をよりストーリー仕立てにして説明する力があると、より説得力の強いプレゼンができるようになります。

 

時価総額はざっくり出しておこう

未上場企業の時価総額の付け方は、かなり千差万別で断言しにくく、

 

DCF法や、未来の利益から時価総額を算定する、など、色々とあるわけですが、

 

ざっくりと時価総額を検討した上で、VCと相談しながら、良い塩梅を作る練習をすると良いと思います。

藤沢瞭介(Ryosuke Hujisawa)
  • りょすけと申します。18歳からプログラミングをはじめ、今はフロントエンドでReactを書いたり、AIの勉強を頑張っています。off.tokyoでは、ハイテクやガジェット、それからプログラミングに関する情報まで、エンジニアに役立つ情報を日々発信しています!

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