
イギリスの核融合ベンチャーが、民間企業として初めて「1億度」のプラズマ温度を達成。
世界で加熱される核融合炉の研究開発競争において、大きなマイルストーンが発表された。
英国の核融合ベンチャー、トカマクエナジーは10日、民間企業として初めて、商業用核融合炉の実現に必要な最低レベルである「プラズマ温度」1億度に到達したと発表した。
核融合炉を実現するためには、燃料となる水素原子を電子と原子核が分離したプラズマ状態で衝突させ、「核融合反応」を起こさせる必要がある。核融合反応が起こる温度は、1億℃のプラズマ温度である。
国の研究機関レベルでは1億度を超えるプラズマ温度は達成されているが、民間企業による達成は今回が初めて。また、トカマクエナジー社が開発中のコンパクト球形トカマク核融合の研究において達成した最高温度でもある。
トカマクエナジーのプレスリリースによると、「わずか5年、5000万ポンド(約76億円)で、このマイルストーンを達成した」という。