
【レポ】なぜ村上春樹の本は面白い?ファン歴6年の私が語る【おすすめも紹介】
皆さんこんにちわ。
2020年、最近忙しくて村上春樹の本を読めずに悲しみのどん底で泣いております。
hujisawaでございます。
(Twitter -> @ryosukehujisawa)
実は私、隠れ村上春樹マニアでございまして
翻訳本を除けば、ほぼ全て村上春樹作品は読破しております。
今や村上春樹といえば国民的作家。
なんとなくの感覚なのですが、彼の名前って
競馬の武豊
とか
歌の美空ひばり
みたいに、読書をしない人でも彼の名前は知っていますよね。
新作が発表されれば発売前から巷では大騒ぎ。
発売前からベストセラーみたいになノリになるので
期待感と知名度は凄まじいものがあります。
そんなわけで、本日のエントリでは、私自身の村上春樹との出会いなども絡めて
なぜ村上春樹の本は何もかも全てが面白いのか、
語ってみたいと思います。
よろしくお願いします^^
目次
村上春樹の本は推奨者と批判者が別れる
まず、
私が村上春樹の評判について昔から考えることなのですが
村上春樹に関する評判って、
結構な割合で推奨者と批判者に分裂している印象があるのです。
例えば、よく聞かれる批判者の発言としては
- 難しい
- よくわからない
- オチがない
- つまらない
みたいな冷ややかな批判です。
基本的には、村上春樹の推奨者というのは
批判者以上に
猛烈に村上春樹の作品に惚れ込んでる人が多いので
むしろ、推奨者の熱烈すぎる信奉っぷりに対する跳ね返りが
批判者の冷たい声を拡張してるような印象がありますよね
村上春樹批判者に対する一定の理解
私の個人的な意見としては
村上春樹に対する批判者の言わんとすることは、
なんとなくわかるんです。
それは何故かと言いますと、
大ヒット作品、1Q84をはじめ、
- ノルウェイの森
- 色彩を持たない多崎つくる
- ねじまきどりクロニクル
などのビックタイトルでさえ、
読み進めていると分かるのですが、
現実を生きているような設定なのにも関わらず、
現実味薄めな主人公や登場人物が
ファンタジックな物語の中で生きている印象があるからです。
彼らが経験する体験も現実に生きる我々とは全く関係のない虚像のように見えるので
物語全体に現実感やサスペンス感のようなものが希薄に見えるのかもしれません。
独りよがりっていうか、自分勝手っていう感じ?。
物語の結論やオチも、読者に考えさせるような閉じた作品が多いです。
本自体はポピュラーでマス層にしっかり届いてるのに、物語の結論はわかりやすい開かれた小説とは違うのですね。
まあ、その部分を切り取って見れば、
- 難しい
- よくわからない
- オチがない
- つまらない
という批判者の意見を、私は理解できなくはないんです
村上春樹の本が面白い理由
でもね、
ここからが本題なのですが、
私を含め村上春樹のファンの人って、
別にその部分に注力して彼の本の評価を決めているわけじゃない。
たしかに村上春樹の本の中で描かれている世界観ってかなり独特だし、
登場人物や物語も現実感がないかもしれないけど
例えば、登場人物が心の中で抱えている感情とか、悩みとか、心の揺れ動きとか、彼らが物語の中で選択する言動一つひとつが、
推奨者に対して強烈な共感を与えるのは明白な事実だし、
どうして村上春樹の文章って、あんなにも人間の心の有り様みたいなものを、美しく形容できてるんだろうって感動しちゃうほどですよ。
スプートニクの恋人とかを最初に読んだときは『すげええええなんだこれ』って今でもよく覚えてます。

見てくださいこれ(笑)
僕が初めて「ねじまき鳥クロニクル」を読んだときの感想をInstagramへアップしたときのスクショです。
当時、僕はrubyのプログラマーとしてruby会議っていうrubyのカンファレンスに参加してて、
朝の会場のレストランで優雅に牛乳を飲みながら、「ねじまき鳥クロニクル」を読んでたんです。
いい時間だったなああああ。
今はじめて「ねじまき鳥クロニクル」を読んでいるんだけど、この文章は奇跡としか言いようがない。本当に、文字通り奇跡が起きてる。人間の感情をここまで立体的にエモーショナルに文字に起こせる人間は他にいない。 #村上春樹#ねじまき鳥クロニクル
https://www.instagram.com/p/BwdOwDDgN5i/
村上春樹の読者は若者が圧倒的に多い。読むに易しい文章力は脱帽の域
それから
村上春樹の小説の推奨者って、めちゃくちゃ若い人が多いんです。
ラノベとは違うんですけど、彼の文章って読みやすいんですよね、本当に不思議なんですが、なんであんなに読みやすいんだろうって逆に不思議に感じます。
私が村上春樹と出会ったのはのも、16歳くらいの頃でした。(バカの16才でもスーーーっと全部スラスラ読めるほどの驚くほどの読むに易しい文章力は脱帽の域)
当時、私は本とか読むの好きじゃなくて、専らゲームばっかしてたのですが、
ある日友達と遊ぶ約束をしてて、友達が、家の掃除しなきゃいけねえから外で三時間くらい待ってろ!
と放置された時、フラ〜〜っと入った本屋さんで、
村上春樹の本、1Q84を読んだ時、
これもまた
『なんだあああああああこれはあああああ』
って衝撃を覚えました。
そのくらい、彼の言葉って年代が若い人ほど、
ワクワクしながら読める読みやすさとキャッチーさがあるんだと思います。
これから村上春樹の本を読んでみようと思ってる方へ
先ほども申し上げたように、村上春樹の本は、
全体としてはたしかに
世界観が独特だったり、登場人物や物語も現実感がないかもしれないけど
文章の中の一つ一つやディテールを取り出すと、
現実に生きる人々が実際に抱える悩みや葛藤を
そのまま文章として、ストーリーとして
とても上手く描き出し、共感させる魔法のような力があると私は思っています。
人々は誰かに共感をするとその人のファンになったりするので、
村上春樹が持つ強烈な共感力と、
神の領域へ突入しそうな文章の読み易さ
これが彼の本をここまで神格化させてるのだと私は思います。
だから僕は、村上春樹の本を
特に人間関係での悩みを抱えてたり、ナーバスな気持ちになってる人ほど、いっぱい読んで欲しいと思ったりします。
何度も言うけどめちゃくちゃ読みやすいし、
村上春樹の物語の中で生きる登場人物は
現実の世界で一生懸命生きる私たちと同じ悩みや葛藤を抱えていて物語の中でしっかり生きています。
だから、きっとあなたの心にも共感と癒しを与えてくれると私は信じます。
これから村上春樹にチャレンジするあなたへ贈る数冊
最後に、私が考えるベスト村上春樹入門本をいくつかご紹介します。
私は16才の高校生のときに、1Q84から入り、そのまま彼の世界に没入できましたが、皆んながそうだとは限らないし
1Q84は長いので、お忙しい社会人の方は忙しいし、挫折してしまうかもしれないため、
短めでもっとサクッと読める数冊を、入門の方にはおすすめすることにします。
スプートニクの恋人
スプートニクの恋人、
村上春樹の長編としては短めですし、
恋愛を題材にしたストーリーは、
あなたにも読みやすいかも?
22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上 ~
から入る冒頭の一説は何度読んでも傑作。
女のいない男たち
こちらは短編集ですね。
短編なので一つ一つの物語が短い分、
登場人物への感情移入も即座にできカタルシスの嵐が何度も容易に得ることができるます(笑)
個人的に、美容外科医の男性の話しの物語が面白かったなあ…
ちょっと名前具体的に今思い出せないんだけど、
プレイボーイの男性が唯一人生で狂うような恋をする話…
以上!
とりあえず二本だけ紹介をしておきました。
今から出かけなきゃいけないので今日はここらへんで失礼します^^
この記事を読んで村上春樹の本をチャレンジしてみよう!
って思った方
是非、実際に彼の本を読んだら感想をくださいね。
読書感想会でもやりましょう〜
Twitterでいつでも待ってます〜〜
( @ryosukehujisawa )